市場のビジネスモデルの理解
外国為替市場は1日の取引高平均は700兆円を越える世界最大の金融市場です。
東証の売買高が1日約3兆円から比べると、為替市場がどれだけ大きい市場か想像できると思います。
市場が大きいということは、当然ながら参加人数が多くなり、
人数に比例して熱心に研究しているトレーダーの数もプロアマ問わず多くなります。
FXが個人売買できるようになった1998年から既に20年以上経過し、
世界中のトレーダーが膨大な時間をかけ優位性のある売買ポイントを研究されてきた昨今では
取引手法の『幹(基軸)』となるものは既に出尽くしていると私は思っています。
※取引手法は、市場に優位性のあるポイントを見つけ、売買する手法のことを指します。
一般的に販売されている『手法』は、幹から成った枝葉のようなものが多く、
また、既に枯れ落ち地面で踏みつけられた葉を、飾り付けて手法として
販売されいるものも多く存在しているのが現状です。
何故なら枯葉手法は世界中どこでも無料で手に入れることが可能なため
何も作らず在庫を抱えず、何万円もの商品として販売することができる合法的な美味しいビジネスだからです。
そのため粗悪な商品販売は今後も後を絶ちません。
そこで、あなたが『 幹 』となる本物の取引手法を手に入れたい!と思った時、
どんな目線で取引手法を判断・選択すれば良いかを自身の経験で記事にしたいと思います。
①なぜ優位性があるのか説明がされている手法
☛ 優位性が明確じゃなければ、自信を持って継続的に使えません。
相場の売買ポイントにどれだけ優位性があるのか分からず、
取引をしていると、いつか連敗した時に自信を持って使えなくなります。
『トレンドに乗っているから、売買するだけで利益になる~』
なんてお気楽な説明ではなく、明確な根拠が欲しいところです。
②リスクリワードを示している手法
☛ 利益確定・損切確定ラインが明確な手法ならトレードのシナリオが見えます。
リスクリワードとは、取引における損失(リスク)と利益(リワード)の比率です。
下図ではリスクリワードが2:3の例になります。
狙っているポイントが損失確定ラインより利益確定ラインのが大きい取引であれば、
勝率50%以上で利益が残ることになります。
FXの取引では損失を抑え、利益をいかに伸ばすかが重要になります。
手法の質がたとえ低くてもリスクリワードが明確にわかる手法であれば、損益分岐点以上を狙うことを意識したトレードが出来るため、損失を少なく、利益が狙えるポイントを学ぶことができると思います。
③トレンド判断がされている手法か
☛ FXの王道はトレンドに乗るか否か
FXの手法は多数存在しており、トレンド判断がなくても勝てる手法は中にはあります。
しかし、トレンド判断が明確にされているかどうかは手法の品質に大きく関わります。
トレンド中に逆張りで勝てる手法の精度は素晴らしいですが、利益は伸ばせません。
利益を伸ばすためにはトレンド判断とその方向へのエントリーが必要となります。
トレンドは見る人によって異なり、基準をどこに置くかによっては売り買いのポイントが、どちらともとれるような場面もあります。
手法の中にトレンド判断基準が記されていれば、トレードに迷いがなくなります。
迷いながらトレードを行うと持ったポジションを信用できなくなり、手法のルールも壊しかねません。
トレンドに乗っているという自信があれば、ポジションを放置することもストレスがなくなります。
以上のことからトレンド判断がされているかどうかは手法の重要なポイントになります。
④裁量要素ゼロの手法は危険
☛ 裁量判断がないならEAにできる。
裁量判断がいらないならEAにしてくれっという話ですね。
インジケーターを制作するのとEAを制作するのは、それほど大きく手間は変わりません。
手法をEA化してしまうとバックテストで市場の優位性が数値化されてしまい、成績が安定しないことを露呈してしまうので、見せることが出来ない。というのが手法の販売者側の正直な気持ちです。
言ってしまえば、裁量要素がいらないっと謳っているシステムはEAの下位互換です。
EAにすらできないとも言えます。
これらの手法でよくあるパターンとしては…
・システムの指示に従うだけ!
・3つの色が揃ったらエントリ―!
・リペイントしないため、サインのタイミングで売買するだけ!
こういう文言を見たら、まずは疑ってかかった方が良いと思います。
⑤あからさまなマイナー手法ではないこと
☛ 誰も注目していないからです。
マイナー手法は誰もが注目していないようなポイントで売買を行います。
まるで、市場のスキを突いたような戦略だ!( ゚Д゚)スゴイ!
と思う方もいるかもしれませんが、実際は逆です。
FXは参加者が多いため、買いか売りかの判断は多数決によって決まります。
正確には資金量ですが、ファンドなどの大口であろうと小型株のようにチャートを動かせる規模の市場ではありません。そのため、大多数が見て、売買をどう判断するか?という考え方がポイントになります。
誰もが見ないようなポイントで売買する手法の優位性は一過性のものに過ぎず優位性を長期で保つことはできません。こんなの誰も見ていないよ~(´・ω・) と思えたら、その手法は使わない方が賢明です。
⑥パラメーターで変化をもたらせること
☛ 変更できないとロジックが通用しなくなった時に手も足も出ません。
インジケーターの矢印サインも何かしらのロジックで構成がされています。
そのため、EAと同様、カーブフィッティングの危険性があります。
相場は変動していくものなので、ロジックが相場にフィットしなくなった時、
パラメーターによる変化が出来ないと、ユーザー側では何もできなくなります。
以下はよくあるパラメーターです。
表示バー数、サウンド、アラート、メール機能のみで、ロジックに触れるところは何もできません。
勝てているときは良いですが、負け始めると途端に信用できなくなり、怖くなります。
ロジックの優位性を構築したり可変させることが出来るシステムの方がカスタマイズしながら長く使えます。
・リスクリワードが明示されているか
・トレンド判断は明確に示されているか
・無裁量手法ではなく、裁量要素があり、その判断はどこで必要かを示しているか
・マイナー過ぎる手法ではないか
・パラメーターで変化を生み出せるか